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2009年7月3日

「ニュー プラネット」第11号 「生姜」のお話


関東地方はまだ梅雨明けではありませんね。
蒸し暑く、湿度の高いこの時期は体調も波がありますが、養生という言葉をふまえつつ毎日を過ごしたいと思います。

今号はこの時期にぴったりな「生姜」のお話です。
これまで低体温、冷え、などが免疫系や自律神経系と相互作用があると書いてきました。実際、体温が1度低下すると、代謝は約12%、免疫力は約30%以上も低下するといわれています。
35度台の体温が恒常化すると、排泄機能が低下したり、自律神経系のバランスが崩れやすくなり、結果がん細胞も増殖し、風邪などに罹りやすくなります。

四季のはっきりしている日本では、昔は「冷える」といえば冬場のことでしたが、この時代に冷えるといえば、むしろ夏場の冷房による「冷え」の方が多くみられるようになりました。
エアコンが効きすぎていて、薄着をしていて、冷たい飲み物や身体を冷やす食べ物が多く、カラダが冷える環境が整ってしまっています。
カラダが冷えると汗もかかないので、カラダに溜まった水分を排出することができず、また体内を冷やす要因になっていきます。
エアコンの人工的な冷えと室外の暑さの温度差が大きすぎると、体温を調節する自律神経系に大きな負担がかかります。
そして、自律神経系のバランスを崩すと、疲れがとれない、熟睡できない、食欲がわかない、胃腸がもたれる、手足が冷える、肩がこる、などの症状が強くなってきます。
カラダの手足だけでなく、お腹まわり、太もも、腰やおしりまわり、が触って冷たく感じる、という場合は、冷えているといえます。
また、寒いときもほてる、赤ら顔、目の下のくまが特に目立つ、生理不順がある、下肢に静脈瘤などがある、などの症状がある場合もカラダは冷えていると考えられます。

カラダを冷やす食べ物(陰性食品といいます)をとりすぎる場合も多く見られます。陰性食品の例を挙げておきます。

炭酸飲料、南国のフルーツ(マンゴー、パイナップル、バナナなど)の過剰摂取、白砂糖、クリーム、パン、マヨネーズ、ケーキ、化学調味料など

そのほか、運動不足も大きな冷えの原因になります。人間の筋肉の70%は下半身に集中しています。
移動手段が徒歩に限られていた時代とは異なり、現代では歩くことが非常に少なくなっています。よく歩き、下半身から全身を使う運動をこつこつと毎日続けていくことも非常に大切になります。

西洋医学では「冷え」は病名とはみなされませんが、東洋医学では<未病>と位置され、「冷え」に対する養生が多く伝えられています。
冷えに使う漢方薬はもちろん、全漢方薬の7割近くに「生姜」が使われています。
生姜はカラダを温め、血流をよくし、すべての臓器の働きを活性化させます。カラダの中の水はけをよくして氣を開き、全身のエネルギーの巡りを改善する、大切な生薬とされています。

生姜の効能を挙げてみますと・・・・

  1. カラダを温める
  2. 免疫力を上げる
  3. 発汗・去痰を促す
  4. 咳を鎮める
  5. 解熱作用
  6. 鎮痛・消炎作用
  7. 血液凝固を抑制する
  8. 強心作用
  9. 消化・吸収能力を高める
  10. 抗菌・抗ウイルス作用
  11. 生殖機能を改善する
  12. 酸化を防止する
  13. 解毒・体内浄化作用       など

生姜は手軽に手に入り、国産のものも多く出回っています。
堅苦しく考えすぎず、生姜の力を取り入れて心身を温めて氣を巡らせ、運動をこころがけていきましょう。

生姜を使うときの簡単なアドバイスを載せておきますので、参考にしてください。

  • 使う生姜はごく普通の「根生姜」で、できれば国産の無農薬栽培のものがあれば尚よい
  • 太くてハリがある、傷やしわのないものがよい
  • できれば皮付きのまま、すりおろしたり、刻んで使う
  • 食べ方はすりおろす、汁を絞る、刻むなどどのような方法でもよい
  • 生の生姜でなくても、乾燥パウダーやチューブ入り生姜で代用してもよい
  • 1日の摂取量や時間などに特段のルールはありませんが食べ過ぎたり、1度に大量摂取することなどは避け、少しずつ取りいれる

生姜は私も大好きな素材の1つです。

レシピやその他の生姜についての智慧などは以下の書籍に詳しいので参考にしてください。(クリニック図書においてあります)

*「生姜力」 イシハラクリニック 石原結箕(いしはらゆうみ) 主婦と生活社 1200円

では、また次号もどうぞお楽しみに!